環境に配慮した電気を使いたい。
そう思って「オクトパスエナジー グリーンオクトパス」と検索したものの、結局どんなプランなのか、自分に合っているのか、はっきりしない。
今のあなたの心情は、そんな感じではないでしょうか。
特に気になるのは、やはり電気代ですね。
環境にやさしい電気というだけで、料金が割高になってしまうのは避けたい。これは多くの人に共通する、正直な本音だと思います。
でも、実はグリーンオクトパスは「環境配慮=高い電気」というイメージとは少し違います。
大手電力会社と同じ料金体系を採用した、オクトパスエナジーの中でも標準的なプランだからです。
グリーンオクトパスは、「環境に配慮した電気を使いたい。でも、電気代で損はしたくない」という人に向けたプランです。
環境への関心と、家計への現実的な目線。そのどちらも大切にしたい人に、十分関係のある選択肢だと言えるでしょう。
この記事では、オクトパスエナジーのグリーンオクトパスについて、料金の仕組みや向いている人の条件を整理しながら解説します。
読み終える頃には、住まいの地域や電気の使用量を考慮のうえ、グリーンオクトパスが自分に合うプランかどうか、納得して判断できるようになっているはずです。
ぜひ最後までご一読ください。
グリーンオクトパスとは?大手電力会社と同じ料金体系の環境配慮プラン

グリーンオクトパスは、これまで大手電力会社を使ってきた人にもなじみやすい、同じ料金体系が採用されたプラン。ただし、大手電力会社と異なり、再生可能エネルギー実質100%という環境に優しい電気が供給されるのが特徴です。
期間限定ではなく、いつでも選べるプラン。沖縄電力エリア以外にお住まいなら申し込めます。
大手電力会社と同じという、グリーンオクトパスの料金体系とは?

グリーンオクトパスの料金体系は、大手電力会社に慣れた人がなじみやすいのが特徴。
具体的には東京電力や関西電力などの大手電力会社と同様に、基本料金が地域や契約容量ごとに設定され、料金単価が電力使用量に応じて3段階に変わる設計となっています。
月々の電気料金を図解すると上図のとおり。式で表すと以下のようになります。
月々の電気料金=基本料金+電力量料金[料金単価×使用量]+燃料費調整額[燃料費調整単価×使用量]+再エネ賦課金[再エネ賦課金単価×使用量]
ただし、上記の料金を構成する要素のうち、再エネ賦課金の算出に使われる「再生可能エネルギー発電促進賦課金単価」は、電力会社によらず全国一律。もちろんオクトパスエナジーでも再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は他社と同じで、かつ地域によらず一定です。
グリーンオクトパスの再エネ実質100%とは?
グリーンオクトパスで家庭に供給される電気は、再生可能エネルギー実質100%の環境に優しいものとなっています。
なぜならオクトパスエナジーが、供給する電気に見合う分の「再エネ指定の非化石証書」を経産省管轄の非化石取引市場にて購入しているから。
たとえば太陽光発電で産み出された電気の「環境価値」だけが切り離され、非化石取引市場にて証書として販売されます。その証書をオクトパスエナジーが購入することで、実際の供給源に関係なくグリーンオクトパスで供給する電気をCO2排出ゼロとして扱えます(=再エネ実質100%)。

つまりグリーンオクトパスでは、電気供給の仕組み自体は一般的なまま、環境への価値だけを後から上乗せしていると考えると理解しやすいですね。
このように非化石証書を活用することで、公表されているように(出典:オクトパスエナジーHP「電源構成及び非化石証書使用状況」)グリーンオクトパスの電源構成は再生可能エネルギー実質100%。

さらに、その電気を使う私たちも再生可能エネルギーの普及や環境に貢献することになります。
グリーンオクトパスのサービス地域は?
グリーンオクトパスは、沖縄電力エリアを除く大手電力会社の供給エリア9地域でサービス展開されています。
| 北海道 | 東北 | 東京(関東) |
| 中部 | 北陸 | 関西 |
| 中国 | 四国 | 九州 |
沖縄県以外の人ならグリーンオクトパスを申し込めます。
では、このグリーンオクトパスは、オクトパスエナジーの他のプランと比べてどのような位置づけなのでしょうか。
シンプルオクトパスと比べてどう?多くの人にグリーンを薦める理由

グリーンオクトパスについて調べていると、同じオクトパスエナジーのプランである「シンプルオクトパス」との違いが気になる人も多いのではないでしょうか。
実際、一般家庭向けの料金プランとしては、オクトパスエナジーの中で比較対象になるのは、これら2つにほぼ絞られます。
加えて、私はグリーンオクトパスの方をお薦めします。
一般家庭向け料金プランの選択肢は2つある
オクトパスエナジーには複数の料金プランがあります。
ただし、太陽光発電による売電や電気自動車への充電などを前提としない、いわゆる一般的な家庭向けプランは、グリーンオクトパスとシンプルオクトパスの2つ。
どちらも家庭用として設計されたプランです。しかし、両者には電気料金の考え方に明確な違いがあります。
両プランの違いは「料金の仕組み」にある

グリーンオクトパスは、東京電力や関西電力などの大手電力会社と同じ料金体系を採用しています。つまり、基本料金があり、電気の使用量に応じて料金単価が段階的に変わる仕組み。
一方、シンプルオクトパスは、その名のとおり料金の仕組みがシンプルです。使用量に対して単一の料金単価が適用。使い方によっては分かりやすく、メリットを感じやすいケースもあります。
このように両プランは料金の仕組みが異なり、人によって好みがわかれるところ。
多くの人にグリーンオクトパスを薦めやすい理由
シンプルオクトパスより私が多くの人にグリーンオクトパスを薦めやすいと考えるのには、3つの理由があります。
多くの家庭ではシンプルの特徴を活かせきれないから
まず一つ目は、シンプルオクトパスが明確に有利になるほどには、多くの家庭では電力使用量が少なくなりにくい点です。
特に一人暮らし以外の世帯では、使用量がある程度まとまるケースが多く、必ずしもシンプルオクトパスの特徴が活きるとは限りません。
グリーンオクトパスが標準的だから
二つ目の理由は、グリーンオクトパスがオクトパスエナジーの標準プランであり、料金の考え方が大手電力会社と同じで分かりやすいこと。
これまで電気料金を大きく意識せずに契約してきた人でも、考え方を変えずに選びやすいプランと言えます。
シンプルオクトパスは期間限定だから
そして三つ目は、シンプルオクトパスが12ヵ月限定のプランである点です。
契約期間が終了すると、自動的にグリーンオクトパスへ移行する仕組みとなっているため、長期的に見ると、最終的にはグリーンオクトパスを利用する前提で考える人も少なくありません。
こうした理由から、特別な使い方をしない一般的な家庭であれば、まずはグリーンオクトパスを基準に考えるほうが、判断しやすいケースが多いと感じています。
▶ シンプルオクトパスとグリーンオクトパスの違いを詳しく解説した記事はこちら
環境に優しいのにグリーンオクトパスは割高でない?地域別に見る料金の実態

再生可能エネルギー実質100%と聞くと、「電気代が高くなるのでは」と不安に感じる人も少なくないでしょう。
しかし、グリーンオクトパスは環境に配慮したプランでありながら、基本的には割高ではありません。一部地域を除き。
ここでは、地域ごとに大手電力会社の標準プランとの比較を示していきましょう。
ただし、いきなりグリーンオクトパスと大手電力会社の料金を比較はしません。まずは構造や設計といった料金の仕組みから両者の料金差が生まれる理由をひも解いていきます。
基本料金に大差はない

料金を大きく分けると、毎月固定でかかる「基本料金」と、使用量に応じて増える「従量料金」の2つになります。(燃料費調整額や再エネ賦課金は、従量部分に上乗せされる項目として扱います)
基本料金の方をみると、グリーンオクトパスと各地域の大手電力会社の標準プランとの間に、大きな差はありません。契約容量や地域による違いはあるものの、基本料金そのものが電気代の差を大きく左右することは少ないと言えます。
実際に各地域の基本料金を比べてみると、上記のグラフのとおり、グリーンオクトパスと大手電力会社の間に極端な開きは見られませんね。
差が出やすいのは「従量料金単価」

一方で、電気代の差が生まれやすいのが、電気の使用量に応じてかかる従量料金。その単価は電力量料金単価や燃料費調整単価、再エネ賦課金単価の総和です。

そのうち再エネ賦課金単価は各社共通で単一。しかし、電力量料金単価は、グリーンオクトパスも大手電力会社の標準プランも3段階に分かれており、地域によって傾向も異なります。加えて、燃料費調整単価は会社や月によって変動。
したがって、従量料金単価は地域ごとに違う傾向を持ちます。それでは次は、この従量料金単価の地域ごとの傾向を見ていきましょう。
地域ごとの料金傾向は3つのパターンに分かれる
グリーンオクトパスの従量料金単価を各地域の大手電力会社の標準プランと比べると、各地域は大きく次の3つのパターンに分けられます。
- パターン①:3段階すべての従量料金単価で、大手電力会社よりグリーンオクトパスのほうが安い地域。結果として、ほぼ全ての使用量においてグリーンオクトパスのほうが電気代が安くなる傾向がある。
- パターン②:1段階目での従量料金単価は大手電力会社と大きく変わらないものの、2段階目・3段階目になるにつれて、グリーンオクトパスの単価が小さくなる地域。使用量が多いほどグリーンオクトパスが有利になりやすい傾向となる。
- パターン③:1段階目・2段階目での従量料金単価で、グリーンオクトパスのほうが高めに設定されている地域。3段階目では大きな差がなくても、料金面でグリーンオクトパスのほうが不利になりやすい傾向がある。
あなたの住まいの地域がどのパターンに当てはまるか確認してみてください。以下では、グリーンオクトパスと大手電力会社の従量料金の単価差をグラフに示しています。なお、各社の電力量料金単価や燃料費調整単価は2026年2月使用分に掛かる値(3月検針分)に基づきます。
パターン①:全段階でグリーンオクトパスの従量単価が割安な地域
このパターンに当てはまるのは、北海道・中部・北陸・四国・九州の各電力会社のエリア。
これらの地域では、3段階すべての従量料金単価で、グリーンオクトパスのほうが各地域の大手電力会社の標準プランより低く設定されています。
そのため、電気の使用量が少ない家庭でも多い家庭でも、使用量に関わらずグリーンオクトパスのほうが電気代が安くなりやすいのが特徴。
以下のグラフは、これらの地域における従量料金単価の差を段階ごとに示したものです(グリーンオクトパスの方が安いとマイナス)。すべての段階で、グリーンオクトパスが有利になっていることがわかりますね。





パターン②:使用量が多いほどグリーンオクトパスの従量単価が有利な地域
このパターンに当てはまるのは、東北・東京(関東)・関西の各電力会社のエリア。
これらの地域では、1段階目では従量料金単価にあまり大きな差はありません。しかし、電力使用量が増えて2段階目・3段階目に進むにつれて、グリーンオクトパスの単価が小さくなっていきます。
その結果、ひと月の電力使用量が多い家庭ほど、グリーンオクトパスのほうが料金面で有利になりやすい傾向があります。
以下のグラフでは、使用量が増えた場合に、両者の従量料金単価の差がどのように広がっていくかを確認できます(グリーンオクトパスの方が安いとマイナス)。



パターン③:基本的に大手電力会社の従量単価が有利な地域
このパターンに該当するのは、中国電力エリアです。
中国電力エリアでは、1段階目および2段階目での従量料金単価で、グリーンオクトパスのほうが大手電力会社の標準プランより高めに設定。
3段階目での従量料金単価では大きな差がない場合もありますが、全体として見ると、グリーンオクトパスのほうが料金的に不利になりやすい傾向があります。
以下のグラフでは、どの段階で単価差が生じているのかを確認できます。この地域では、事前にシミュレーションでの確認が特に重要になります。

電力使用量別に見る、グリーンオクトパスと大手電力会社の料金
ここまで見てきたのは、従量料金単価の違い。ただし、実際に気になるのは「その結果、毎月の電気代がどうなるか」ではないでしょうか。
そこで次には、電力使用量に応じて、グリーンオクトパスと大手電力会社の標準プランの料金が、どのように変化するか見ていきます。ただし、ひとり暮らしの人は、別記事「一人暮らし|オクトパスエナジー最適プランと電気代」も併せて読んでもらうと、200kWh/月以下と使用量が少ない場合のこともよくわかります。
グラフを見る前に(算出条件などについて)
- 電気代の表示
消費税や燃料費調整額、再エネ賦課金など全てを含んだもの、つまり実際に払う金額を表しています。 - 電力使用量の範囲
200〜500kWh/月の範囲で比較。多くの家庭の使用量がこの範囲に収まると考えられるため。環境省「令和3年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査(確報値)」による全国平均の年間電気使用量4,175kWh(ひと月あたり約350kWh)を考慮。 - 契約アンペア数
契約アンペアの設定がない関西電力・中国電力・四国電力エリアを除き、30Aおよび40Aにて算出。北海道電力(*1)・東北電力(*2)・東京電力(*3)が公表している契約アンペア数の構成比データを見ると、30Aと40Aを合わせたシェアがおおむね4〜6割を占めて多数派であるため。
*1~3のデータの出典はこちら
*1:「レートメーク・約款 2023年4月17日」北海道電力株式会社 p6 従量電灯B アンペアごとの口数シェア
*2:「規制料金値上げ申請の概要について 2022年12月7日」 p42 従量電灯B アンペア別のシェア
*3:「平成24年7月 認可料金の概要について」 p57 従量電灯B 契約アンペア別のシェア
パターン①:北海道・中部・北陸・四国・九州エリアのグリーンオクトパスの料金
北海道・中部・北陸・四国・九州エリアのグリーンオクトパスの料金は、下図にそれぞれ示すように各地域の大手電力会社の標準プランと比べて使用量に関わらず有利。
料金面と環境面の2つのメリットを安心して得られますね。







パターン②:東北・東京・関西エリアのグリーンオクトパスの料金
東北・東京(関東)・関西エリアのグリーンオクトパスの料金は、下図にそれぞれ示すように、使用量の少ない範囲では各地域の大手電力会社と変わらず。使用量が多くなると、グリーンオクトパスの方が有利になってきます。
これなら料金に敏感な人でも安心して環境に優しい電気を利用できますね。





パターン③:中国電力エリアのグリーンオクトパスの料金
中国電力エリアのグリーンオクトパスは、それほど差が大きくないとはいえ、料金面では中国電力より少し不利。
高々200円弱ほどの差ならと割り切れるのであれば、グリーンオクトパスを選んで環境に優しい電気を利用するのは十分アリです。

料金の結論|グリーンオクトパスは基本的に割高ではないが例外もある
ここまで見てきたように、グリーンオクトパスは再生可能エネルギー実質100%の電気でありながら、大手電力会社の標準プランと比べて、基本的に割高ではありません。
多くの地域では、従量料金単価の設定によって、使用量に関わらず、あるいは使用量が多いほど、グリーンオクトパスのほうが有利になりやすい傾向。
ただし、中国電力エリアのように、料金面では大手電力会社の標準プランのほうが有利になりやすい地域も存在します。
つまり、グリーンオクトパスが自分に合うかどうかは、あなたの実際の電気の使用量と住んでいる地域を踏まえて判断することが重要。
グリーンオクトパスは本当に自分にも合うのか?

ここまで、グリーンオクトパスの料金について、地域ごとの傾向や電力使用量による違いを見てきました。
ただし、示した内容はあくまで「多くの家庭に当てはまりやすい条件」をもとにした傾向。実際の料金は、住んでいる地域や契約アンペア数、毎月の使用量によって少しずつ変わります。
特に、パターン②やパターン③に該当する地域では、使用量が少し違うだけで結果が変わることもあります。「自分の場合はどうなるのか」を確認せずに判断してしまうのは不安。
オクトパスエナジーの公式HPでは、地域やひと月の使用量を入力するだけで、グリーンオクトパスの料金を簡単にシミュレーションできます。
複雑な計算は必要なく、これまで見てきた料金の傾向が自分の条件ではどのように表れるのかを具体的な金額で確認可能。
環境に配慮した電気を選びたい気持ちと、毎月の電気代を現実的に考えたい気持ち。そのどちらをも大切にするために、シミュレーションしたうえで納得し、最終判断することをおすすめします。
まとめ|グリーンオクトパスは「環境も家計も」大切にしたい人の標準プラン
オクトパスエナジーのグリーンオクトパスは、大手電力会社と同じ料金体系を採用した、オクトパスエナジーの標準的なプラン。再生可能エネルギー実質100%の電気を使いながら、料金面でも「思ったより現実的」なケースが多いのが特徴です。
本記事の要点を整理すると、次のとおり。
- グリーンオクトパスは、大手電力会社と同じ仕組み(基本料金+従量)で、はじめてでも理解しやすい
- 地域によって料金傾向が異なり、割安になりやすい地域/使用量次第の地域/やや不利な地域に分かれる
- 最終判断は「地域×使用量×契約条件」で決まるため、シミュレーションでの確認が確実
「環境に配慮したい。でも、電気代で損はしたくない」――その両方を叶えたいなら、グリーンオクトパスは十分に検討する価値があります。まずは公式サイトで料金をシミュレーションし、自分の条件で納得できるか確認してみてください。
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