素人上りの投資家が丁寧に解説。投資で個人がSDGsに貢献する方法

SDGs投資の中のインパクト投資
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投資でSDGsに貢献できたらいいですね。

でも、大きすぎるリスクは背負いたくないし、「社会にイイことやってます」アピールばかりで全然、社会貢献していないものに間違って投資したくないですよね。

ところで、社会貢献につながる投資に関心がある人は、比較手若いミレニアム世代(20~30代)に多いみたいです。(SIIF  2020年度:インパクト投資消費者調査結果発表

ミレニアム世代は社会問題への関心がとても高いからですね。

この記事と出会ったあなたも社会問題への関心が高いのではないでしょうか。

もし既に株などの投資をやっている、あるいはこれから投資を始めようと考えているなら、これを機に投資を通じて社会問題の解決に貢献することを考えてみましょう。

本記事では、投資を通じて社会問題を解決しSDGsに貢献する方法を解説します。

具体的には、

  1. インパクト投資やESG投資という方法の概要と、それらの始め方
  2. 個人がインパクト投資やESG投資に目を向けるべき理由

について述べています。

投資には、自分が可能性を感じるものや見たい未来の実現のために自分のお金を託すという応援の側面があります。

ちなみに私自身は、下の写真のように社債や3種の投資信託、23銘柄の小型株に長期投資していて、投資歴は15年くらいになります。

私の所用する銘柄一覧

また、本記事では、投資額に応じてどれくらいの社会的インパクト与えられるのかを簡単に計算できるページも紹介しています。ぜひ試してみて下さい。

本記事と出会って、応援の醍醐味に少しでも関心を持ってもらえれば幸いです。

ぜひ最後までご一読下さい。

投資で個人がSDGs貢献するにはインパクト投資が本命

SDGs投資の最有力手法

インパクト投資は2つのリターンを両立させる投資手法

インパクト投資とは、貧困層支援や教育問題など社会的課題の解決に取り組む企業や領域に投資し、経済的なリターンと社会的なリターンの両立を実現する投資手法。

経済的リターンとは、投資の結果得られる配当などの金銭的利益。

社会的なリターンとは社会的利益を指し、例えばインパクト投資を活用した東京都八王子市の大腸がん検診・精密検査受診率向上事業の場合では、受診率の向上や医療費削減が社会的リターンに当たります。

社会的リターンの評価については、各インパクト投資家が各々の目標と整合性のある評価指標を採用し、データ収集・分析しています。

しかし、インパクト投資全体としては、まだ社会的リターンの評価が十分なされているとは言い難い状況

社会的インパクトを最重要視するならインパクト投資が本命

個人が投資でSDGs貢献するなら、本命はインパクト投資です。

出典:SIIF ESG投資とインパクト投資の違い

インパクト投資は、後で詳しく解説するようにSDGsと関係の深いESG投資のひとつで、ESG投資のなかでも社会的インパクトを最重要視する投資手法だからです。

インパクト投資ではインパクト・ウォッシュに注意

SDGs貢献する投資手法としては本命であるインパクト投資ですが、まだ普及・拡大している途上ということもあり、注意しなければいけない点があります。

それがインパクト・ウォッシュ。

インパクト・ウォッシュとは、実態が伴わないインパクト(社会的リターン)があるかのように見せかけていることを指します。

「インパクト・ウォッシュ」という言葉は、「ごまかす」という意味を持つ英語の「ホワイトウオッシュ」に由来。

社会的リターンを定量的に示すのには困難を伴い、インパクト投資の全ての案件でわかりやすく社会的リターンの結果が示されていると必ずしも言えないのが現状。

インパクト投資には社会課題についての「共感」が投資を呼び込む側面があります。

インパクト投資のその側面を単純にマーケティングとして利用する動きもあり、

インパクト投資が本当にインパクトを生み出しているのか疑問視する声も存在している

GSG国内諮問委員会 日本におけるインパクト投資の現状2019

と専門家も指摘しています。

配当など経済的リターンはあるものの、社会的リターンが伴わない案件が混じっている可能性に注意が必要です。

個人がインパクト投資を始める方法

個人がインパクト投資でSDGs貢献する方法には大きく3つあります。

それぞれを解説しましょう。

①個人向けのインパクト投資を扱うプラットフォームで始める

クラウドクレジットネクストシフトファンドセキュリテ
投資対象地域新興国新興国国内、新興国
特徴案件が豊富リスクを抑えて投資できる身近な課題の解決に投資できる
個人向けプラットフォームの比較

インパクト投資案件への投資を個人向けに募集しているプラットフォームがあり、そこで投資を始めることができます。

例えば、クラウドクレジットは海外案件に特化しており、ラテンアメリカや欧州、アフリカなど様々な地域に投資を通じてSDGs貢献できます。

1万円から投資可能なこともあり、50,000名以上の個人投資家が登録(2020年3月11日時点)。
案件ごとの情報も詳細に記載されており、個人投資家への情報提供も丁寧です。

参考記事:クラウドクレジットはSDGs貢献を考える個人投資家におすすめ

ネクストシフトファンド(NEXT SHIFT FUND)

もジョージアやカンボジア、モンゴルなど新興国向けの投資案件を扱っています。

ネクストシフトファンドで扱う案件の利回りは5~8%となっており、新興国向け案件を扱う他のプラットフォームでは10%を超える利回りのものがあるのに対して、リターンが低い。

しかし、そのぶん元本割れなどのリスクが相対的に低く、利益の最大化よりも社会貢献を重視する方に向いていると言えます。

また、セキュリテ

では日本国内への案件を多く扱っており、身近な課題に対し自分の資金を投じてSDGs貢献する醍醐味を体感できます。

②インパクト投資を謳った投資信託で始める

どのプラットフォームでどの案件に投資したらよいか、迷ってしまい決められない人には、運用方針にインパクト投資を掲げている投資信託に投資する方法があります。

インパクト投資を方針としている投資信託には、例えば次の3つがあります。

これらの投資信託は、社会・環境に貢献する革新的な商品・サービスを提供する企業をそれぞれ独自の「インパクトスコア」で評価し、投資銘柄を選定しています。

ですので、あなたがこれらに投資すると投資信託を通じて間接的にSDGs貢献できます。

ベイリー・ギフォード インパクト投資ファンドの次のページは、あなたがどれだけ投資すればどれくらいの社会的インパクトを及ぼし得るのか計算できる画期的なページになっています。

SDGsに関する社会的インパクトを算出
ベイリー・ギフォード インパクト投資ファンド

計算手順

  1. リンク先に飛んだ後、“Accept”をクリックすると、上記の画面になります。
  2. そのあと「Currency」で“JPY”を選択し、「Investment of」に金額を入力して「Calculate」ボタンをクリックします。

例えば、

  • 10万円を投資すると549リットルの飲み水の節水
  • 30万円を投資すると1646リットルの飲み水の節水と1トンのCO2削減
  • 100万円投資すると5487リットルの飲み水の節水と2トンのCO2削減、1人の疾病予防

に貢献できます。

各投資信託は証券会社を通じて投資することになりますので、既に証券口座をお持ちの方は自分の証券会社をチェックしてみて下さい。

まだ証券口座を持っていない方は、下表に示した証券会社で口座開設して下さい。

ファンド名取り扱い証券会社
ベイリー・ギフォード
インパクト投資ファンド
SBI証券、楽天証券、
カブドットコム証券、マネックス証券、
三菱UFJモルガン・スタンレー証券など
その他一覧はこちら
世界インパクト投資ファンドSBI証券、楽天証券、
マネックス証券 など多数
楽天・ポジティブ・
インパクト株式ファンド
SBI証券、楽天証券、東洋証券

③社会的環境的課題のために発行される債券を購入する

グリーンボンドやソーシャルボンドを購入することもインパクト投資であり、個人がSDGs貢献する方法のひとつです。

ボンドとは債券のことであり、グリーンボンドは環境改善効果が見込まれるプロジェクトの資金調達のために発行される債券。

ソーシャルボンドは、社会的課題の解決に資するプロジェクトの資金調達のために発行される債券。

どちらも社会的や環境的な課題のために発行される債券です。

過去には次のようなグリーンボンドやソーシャルボンドが発行されています。

  • 住友林業グリーンCB :世界初のグリーンCB(転換社債)、ニュージーランド山林資産の取得により減少した手元資金に充当
  • 学研ソーシャルボンド :高齢化社会の課題解決に貢献する介護事業が資金使途
  • IFC(国際金融公社)ソーシャルボンド :新型コロナウイルスの影響を受けた開発途上国などにおいて必要なサービスを受けられない人々を助ける用途

ただし、グリーンボンドやソーシャルボンドが発行される機会は非常に少ないです。

大和証券などで個人向けに販売されているので、興味あればまめにチェックしましょう。

インパクト投資以外に個人でSDGs貢献できる方法がある

SDGs投資のその他の手法

インパクト・ウォッシュか否かを見分けるのが難しく、インパクト投資に踏み切れないと考える人もいると思います。

そんな人には、インパクト投資以外にも個人でSDGs貢献できる方法があります。

それはESG投資です。

ESG投資とは、ESGへの取り組みを投資の判断材料とする投資方法

ESG投資とは、企業におけるESGへの取り組みを投資の判断材料とする投資方法です。

ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもの。

具体的には、企業活動をチェックする次の3つの観点がESGです。

二酸化炭素(CO2)排出量の削減、廃水による水質汚染の改善、海洋中のマイクロプラスチックといった環境問題に対し真摯に取り組んでいるか。

適正な労働条件や男女平等など職場での人権対策、ダイバーシティやワーク・ライフ・バランス、児童労働問題、地域社会への貢献などを考慮しているか。

不祥事の回避、リスク管理のための情報開示や法令順守に取り組んでいるか。

つまりESG投資とは、

社会貢献や企業統治に真摯に取り組むクリーンな企業に投資することで、経済的なリターンを狙っていく投資方法のこと

インパクト投資は、7種類あるESG投資の運用方針のひとつ

本記事前半のインパクト投資の解説を読んだ方は、「ESG投資は、インパクト投資と何が違うのだろう?」と思ったことでしょう。

インパクト投資は、次の7種類あるESG投資の運用方針のひとつです。

  • ネガティブスクリーン
  • ESGインテグレーション
  • エンゲージメント
  • 規範に基づくスクリーニング
  • ポジティブスクリーニング
  • サステナビリティテーマ投資
  • インパクト投資

各運用方針の違いなど詳細な解説は不要だと思いますので省きますが、上記方針のなかでインパクト投資は最も社会的リターンを重視しているということは理解して欲しいです。

ESG投資とSDGsは密接

ESG投資の目的は、SDGsの達成ではなく投資のリターンを上げること、つまり基本的には経済的リターンの追求にあります。

しかし、企業を評価するとき、SDGsの達成に貢献しようとしている企業は必然的にESG的な評価が高くなります

つまり、ESG投資とSDGsの関係は密接。

個人でESG投資する方法

では、個人がESG投資しSDGs貢献するにはどうしたらよいか?

既に説明したインパクト投資以外に、個人がESG投資できる対象には次のものがあります。

  • ESGに関する取り組みがしっかりしている企業の株式
  • ESG指数(インデックス)に連動したETF
  • ESG関連の投資信託

選びやすいのは、ESG指数に連動したETFやESG関連の投資信託

でも、自分で目星を付けた企業についてじっくり調査することができるなら、個別銘柄に投資して社会貢献に対する自分の思いを乗せたいですね。

調査する手間を省きたいなら、いちから投資先候補を探すのではなく、ESG指数に連動したETFやESG関連の投資信託に組み入れられている銘柄を投資先候補とします。

その投資先候補の銘柄に絞って自分で調査し選択すれば、調査を省力化しつつ自分の思いを乗せた投資ができます。

インパクト投資などESG投資へ個人が目を向けるべき3つの理由

SDGs投資すべき理由

インパクト投資を始め、私たちはESG投資に注目すべきです。
その理由を解説します。

理由①ESG投資は資産運用先として有望

昨今は個人にも資産運用の必要性が生じているなか、ESG投資は個人の資産運用先として有望です。

なぜなら、GPIFがESG投資を重要視することを表明するなど、投資市場にてESG投資に資金が流れており、ESG関連銘柄の価値が上がりやすいからです。

例えば、経産省の令和2年の第三次補正予算案で

世界で3,000兆円規模のESG資⾦を国内の事業に呼び込み、経済と環境の好循環を実現します。

経産省の令和2年の第三次補正予算案 グリーンイノベーション基金事業

との政策が掲げられているように、日本政府も世界のESG資金を呼び込める企業を後押しする姿勢を示しています。

また、金融機関の積極度合いも上がってきて選択肢が増えており、少額から投資可能なのも個人の運用先として活用しやすいですね。

理由②ESG投資を通じて実践的な教養が身に付く

ESG投資に限りませんが、投資を実践することでSDGsなど社会情勢に詳しくなり、普段の仕事にも役立つ新たな知識や視点が増えます。

理由③SDGs分野に民間資金が求められている

そもそも世界的にSDGs分野に民間資金が求められている背景があります。

例えば、新興国で必要とされるSDGs関連に必要な投資額は年間3.3兆~4.5兆ドル。

SDGs関連に必要なこの投資額に対して、政府予算、開発援助機関、民間助成財団など従来の資金提供者が投入している総額は1.4兆ドルと、年間2.5兆ドル(260兆円以上)が不足しています。

ところが、不足分は先進国の人口10億人が追加投資すれば充分賄える額であり、ひとり当たり年間20~30万円。

このようにSDGs関連に民間資金が求められており、かつ個人の資金でも十分貢献可能なのです。

投資で個人がSDGsに貢献する方法のまとめ

  • 投資でSDGs貢献するならインパクト投資が本命。なぜならインパクト投資はESG投資のなかでも社会的インパクトを最重要視する投資手法だから。
  • インパクト・ウォッシュを懸念する人には、ESG投資があります。社会貢献や企業統治に真摯に取り組むクリーンな企業に投資して経済的なリターンを狙っていく投資方法。
  • SDGs分野に民間資金が求められており、個人の資産運用先としても有望であることから、インパクト投資を始めESG投資に目を向けるべき。

ちなみに、投資以外にも個人でSDGsに取り組む方法はあります

SDGsであなた個人でできることの具体例にて解説していますので、是非ご一読下さい。

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