シンプルオクトパスとグリーンオクトパス。
名前は似ていますが、「結局どっちが自分に合うのか」と迷っていませんか。
調べてみても、安い・お得といった情報が多く、判断に困る人は少なくありません。
多くの人が避けたいのは、「なんとなく安そう」で選んだ結果、あとから思ったより高かった、
あるいは期間限定だと知らずに後悔することではないでしょうか。
実はこの2つのプラン、料金の違いは単純な比較では見えてきません。
使い方や条件によっては、一般的なイメージと逆の結果になることもあります。
本記事では、オクトパスエナジーの公式料金表をもとに、電力使用量や契約アンペア、エリアごとの違いを整理しました。特に、ふたり暮らし以上の世帯を前提に解説。
読み進めることで、どんな条件なら、どちらを選ぶのが合理的なのか、そして その理由 がはっきり分かるはずです。
ぜひ、最後までご一読ください。
シンプルオクトパスとグリーンオクトパスの違いは「条件次第」

オクトパスエナジーの「シンプルオクトパス」と「グリーンオクトパス」は、どちらが一方的にお得なプラン、というわけではありません。
両者の違いを一言でまとめると、次のとおり。
- 電力使用量が少ない場合
→ 基本料金のないシンプルオクトパスが有利になりやすい - 電力使用量が増えてくると
→ 電力量料金単価の差が効き、グリーンオクトパスが有利になるケースが出てくる - さらに
→ 住んでいるエリアや契約アンペアによって、結果は変わる
つまり、「どちらが安いか」は、使い方と条件次第です。
本記事では、
- なぜその差が生まれるのか
- どんな条件で有利・不利が入れ替わるのか
- ふたり暮らし以上の世帯では、どう考えるのが合理的か
を、料金の仕組みとシミュレーション結果をもとに順番に解説していきます。
なぜ使用量が少ないとシンプルオクトパスが有利になるのか

シンプルオクトパスが有利になりやすい条件のひとつが、電力の使用量が少ないケース。理由は、「安いから」ではなく、電気料金の構造そのものを分解すると自然に理解できます。
電気料金は「基本料金」と「従量料金」で決まる

一般的な家庭向けの電気料金は、次の2つで構成されています。
- 基本料金:電気を使わなくても毎月かかる固定費
- 従量料金:電力使用量に比例して決まる料金
従量料金の中身を細かく見ると、電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金などに分かれますが、いずれも「使った分だけ増える料金」である点は共通。
そこで、グリーンオクトパスでは、この「基本料金」と「従量料金」の両方がかかります。
一方、シンプルオクトパスには基本料金がありません。つまり、電気料金は従量料金のみで構成されます。
*グリーンオクトパスおよびシンプルオクトパスの料金体系は、それぞれ下記の別記事にて
>>グリーンオクトパスの料金体系
>>シンプルオクトパスの料金体系
使用量が少ないほど、基本料金の影響は相対的に大きくなる
電力使用量が少ないと、従量料金の金額は当然小さくなります。するとどうなるか。
料金全体に占める「基本料金」の割合が相対的に大きくなります。
この状態では、
- 基本料金があるプラン
- 基本料金がかからないプラン
の差が、月々の電気料金に与える影響は無視できない。
その結果、基本料金のないシンプルオクトパスが有利になりやすい、という構造が生まれます。
基本料金ゼロの効果が最も出やすいのが「使用量の少ないとき」

シンプルオクトパスは基本料金がゼロのため、電力使用量が少ないほど、グリーンオクトパスとの差が出やすくなります。
特に、
- 月々の使用量が少ない
- 電気代のうち固定費が気になっていた
といったケースでは、「基本料金を支払わなくてよい」という点だけで料金差が生じることも珍しくない。
この点が、「使用量が少ないとシンプルオクトパスが有利」となる主な理由。
なお、一人暮らしの場合の具体的な判断やシミュレーションについては、本記事では深入りせず、別記事にて詳しく解説しています。該当する方はそちらも参考にしてください。
補足|関西・中国・四国エリアでは基本料金の水準が異なる

ただし、注意点もあります。基本料金は全国一律ではありません。
特に、関西・中国・四国電力エリアでは、他の地域と比べて基本料金が低めに設定。
そのため、これらのエリアでは、
- 基本料金ゼロのメリットが相対的に小さくなる
- 使用量が少なくても、料金差が出にくい
といったケースも見られます。
実際の影響は、エリアと使用量の組み合わせ次第。次のセクションでは、この前提を踏まえたうえで、
「使用量が増えるとなぜ逆転が起きやすくなるのか」
を、従量料金単価の違いから解説していきます。
使用量が増えると逆転が起きやすい理由

電力の使用量が増えていくと、シンプルオクトパスよりもグリーンオクトパスの方が安くなるケースが出てきます。
その背景にあるのは、両プランの電力量料金単価の設計の違い。
シンプルとグリーンでは電力量料金の「考え方」が違う
まず、電力量料金の仕組みを整理します。
- シンプルオクトパス
→ 電力使用量にかかわらず、電力量料金単価は一律 - グリーンオクトパス
→ 使用量に応じて単価が変わる「三段階制」
一見すると、
「一律の方が分かりやすくて良さそう」
と感じるかもしれません。
しかし、ここで重要なのは単価の水準。
シンプルオクトパスの単価は、実は割高な傾向にある

シンプルオクトパスの電力量料金単価は、グリーンオクトパスと比べるとやや高めに設定されている傾向があります。
代表例として東京電力エリアを見ると、
- グリーンオクトパス:
使用量に応じて単価が段階的に上がる - シンプルオクトパス:
その最も高い段階の単価よりも高い水準で一律
という関係になっています
(※燃料費調整単価を含めた比較/2026年1月時点)。
このため、使用量が増えるほど、
「基本料金なしというシンプルオクトパスのメリットが相殺」
されることになっていきます。
例外はあるが、構造自体は変わらない

なお、例外も存在。
関西・中国・四国電力エリアでは料金水準の違いから、シンプルオクトパスの単価が、グリーンオクトパスの三段階目の単価より低くなるケースもあります。
ただし、この場合でも、
- グリーンオクトパスの第一段階
- グリーンオクトパスの第二段階
と比べると、シンプルオクトパスの単価は高め。
つまり、
「地域によって見え方は変わっても、使用量が増えるほどシンプルオクトパスのメリットが相殺」
されるという基本構造変わりません。
基本料金ゼロのメリットを単価差が上回る瞬間がある
使用量が少ないうちは、基本料金がかからないシンプルオクトパスのメリットが明瞭。
しかし、使用量が増えていくと、
- 基本料金ゼロの効果は一定
- 単価差による影響は使用量に比例して拡大
という関係になり、やがて単価差の影響が上回る瞬間が訪れます。
このタイミングを境に、
- シンプルオクトパス → 割高
- グリーンオクトパス → 割安
という逆転が起きやすくなります。
どこで逆転するかは「エリア × 使用量×契約アンペア」で決まる
重要なのは、
「何kWhで必ず逆転する」
という絶対的なラインがあるわけではない、という点。
- 住まいのエリア
- 使用量
- 電気の使い方
によって、逆転のポイントは変わります。
そこで次の章では、使用量別の料金シミュレーションを用いて、
- どのあたりで差が縮まり
- どこで逆転しやすくなるのか
を具体的に確認していきます。
ちなみに、まずは自分の条件で確認したい方は、オクトパスエナジーの公式HPでシミュレーション可能。
地域と使用量を入力するだけでOKです。
ふたり暮らし以上を前提にした使用量別シミュレーション結果

ここからは、ふたり暮らし以上の世帯を前提に、シンプルオクトパスとグリーンオクトパスの料金を使用量別にシミュレーションした結果を見ていきます。
ただし、比較は次の条件にて(※シンプルオクトパスは燃料費調整額が0円(発生しない)仕様のため、比較ではグリーンは2026年1月の燃調単価を反映/シンプルは0円として反映)。
- 世帯:ふたり暮らし/3人以上のファミリー
- 契約電流:30A以上
- 電気代:燃料費調整額・再エネ賦課金・税を含む
- 料金表:シンプルオクトパス2025-08/グリーンオクトパス2025-05(ともに2026年1月適用の政府補助金込み)
また、家族構成別の代表的な電力使用量は、環境省「令和4年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査(確報値)」に基づいて全国平均を算出し、次の値を採用しています。
- ふたり暮らし:340kWh/月
- 3人以上のファミリー:450kWh/月
(いずれも契約電流値は40A想定)
シミュレーションの結果、エリアは大きく2つのパターンに分かれる
料金表をもとに複数条件でシミュレーションしたところ、各エリアは大きく次の2パターンに分かれます。
- パターン①:関西・中国・四国エリア
- パターン②:北海道・東北・東京(関東)・中部・北陸・九州エリア
以下では、それぞれのパターンについて、グラフ → 家族構成別の表の順に確認していきましょう。
パターン①|関西・中国・四国エリアは「料金面での決め手に欠ける」
関西・中国・四国エリアでは、グリーンオクトパスかシンプルオクトパスのどちらが良いかを料金面で決めるのは難しいですね。ですので、私は“最安”より“分かりやすさ・長期のブレにくさ”でグリーンを推します。
なぜなら電力使用量によってどちらがお得かは入れ替わりがあり、全使用量にわたって差額が小さいため。
具体的にエリアごとにグリーン/シンプルの料金を比較すると下図のよう。



これらのエリアではもともと基本料金が低いため、「基本料金ゼロ」というシンプルオクトパスのメリットも小さいですね。
パターン②|その他のエリアは「契約アンペア」で傾向が分かれる
次に、北海道/東北/東京(関東)/中部/北陸/九州エリア。
これらのエリアでは、契約電流値(アンペア)によって、はっきりと傾向が分かれます。
具体的にエリアごとにグリーン/シンプルの料金を比較すると下図のようになります。






ここは少数派ですが、在宅時間が短かったり外食が多かったりなどで使用量が極端に少ない世帯もあるため、参考として触れておきます。そのような世帯で電力の使用量がひと月あたり100kWh程度を下回るようなら、「基本料金ゼロ」というメリットが効いてシンプルオクトパスの方がお得ですね。
しかし、ふたり暮らし以上の世帯では、少なくともひと月あたり200kWh以上の電力を使用していることでしょう。それを踏まえると、次のようなことが言えます。
- 30Aや40Aを契約している世帯では、概ねグリーンオクトパスの方がお得
- 50Aや60Aを契約している世帯では、シンプルオクトパスの方が有利になる場合がある
なぜ契約アンペアで傾向が分かれるのか
この違いの理由はシンプルです。
- 契約アンペアが大きい
→ 基本料金が高くなる - 基本料金が高い
→ 基本料金ゼロのメリットが効きやすくなる
そのため、
- 契約アンペアが比較的小さい世帯
→ グリーンが有利になりやすい - 契約アンペアが大きい世帯
→ シンプルが有利になる余地が生まれる
という結果になります。
使用量別シミュレーションから言えること(まとめ)
ここまでの結果を整理すると、次のとおり。
- 関西・中国・四国エリア
→ 料金差が小さく、使用量によって入れ替わる - その他のエリア
→ 契約アンペアが判断の分かれ目 - 共通して言えること
→ 使用量と契約内容によって最適解は変わる
最終判断は公式シミュレーションで確認してほしい
本記事では、「どんな条件だと、どちらが有利になりやすいか」という考え方を整理しました。
ただし、実際の電気代は、次のものによって細かく変化。
- 使用量
- 契約アンペア
- 月ごとの変動
そのため、最終的にはオクトパスエナジー公式サイトの料金シミュレーションで確認したうえで決めることをおすすめします。
結論|私がグリーンオクトパスをおすすめする理由

ここまでで以下の点を見てきました。
- 基本料金と従量料金の仕組み
- 使用量が少ない場合/多い場合の違い
- エリア別・契約アンペア別のシミュレーション結果
これらを踏まえたうえで、ふたり暮らし以上の世帯を想定した場合、私はグリーンオクトパスをおすすめします。
その理由は、「一部の条件で安いから」ではありません。多くの家庭にとって、判断しやすく、長期的にブレにくい選択肢だから。
理由①|ふたり暮らし以上では「使用量が少ない」状態が前提になりにくい
シンプルオクトパスが有利になりやすいのは、電力使用量が少なく、基本料金の比率が高くなる場合。
しかし、本記事で想定している次の条件では、基本料金ゼロのメリットが常に最大化されるとは限りません。
- ふたり暮らし以上
- 月200kWh以上の使用量
実際、使用量が増えるにつれて、
- 単価差が積み重なる
- 基本料金ゼロの効果が相殺される
という構造が働き、多くのケースでグリーンオクトパスの方が安定した結果になりました。
理由②|エリアによっては、料金差そのものが小さい
関西・中国・四国エリアでは、次のような結果でした。
- シンプル/グリーンの優劣が使用量で入れ替わる
- ただし差額は小さい
このようなエリアでは、「どちらが数百円安いか」を追い続けるより、標準プランとして設計されているグリーンオクトパスを選ぶ方が分かりやすいと言えます。
理由③|シンプルオクトパスは12ヶ月限定のプランだから
シンプルオクトパスは、
- 基本料金ゼロ
- 燃料費調整額なし
という分かりやすさがある一方で、利用できるのは最大12ヶ月間のみという制約があります。
期間終了後は、自動的にグリーンオクトパスへ移行するため、
- 最初からグリーンを選ぶ
- 途中で条件が変わるリスクを減らす
という意味でも、長く使う前提ならグリーンオクトパスの方がシンプル。
それでも、最終判断は各自でシミュレーションしてほしい
ここまでの内容から、
- 私自身はグリーンオクトパスをおすすめする
- ただし、すべての家庭で同じ結論になるわけではない
という立場を取っています。
電気代は、
- 使用量
- 契約アンペア
- 住んでいるエリア
によって変わるため、最終的にはオクトパスエナジー公式サイトの料金シミュレーションで確認してから決めてほしいというのが私の本音。
本記事は、「どちらを選ぶべきか」を一方的に決めるためのものではなく、自分に合うプランを、納得して選ぶための判断材料として役立ててください。
よくある質問(FAQ)

- Q1シンプルオクトパスは基本料金が0円なのに、なぜ必ず安いとは言えないのですか?
- A1
電力量料金の単価が、グリーンオクトパスより高めに設定されているため。
シンプルオクトパスは基本料金がかからない一方で、電力量料金の単価は地域ごとに一律で、グリーンオクトパスより割高な傾向があります。
そのため、電力使用量が増えると「単価の差 × 使用量」が積み重なり、基本料金ゼロのメリットを相殺してしまうケースが出てきます。
- Q2使用量がどれくらいだと、グリーンオクトパスの方が有利になりますか?
- A2
明確なラインはなく、エリア・契約アンペア・使用量の組み合わせで変わります。
「◯kWhを超えたら必ず逆転する」という絶対的な基準はありません。
ただし本記事のシミュレーションでは、- ふたり暮らし以上
- 月200kWh以上
- 30Aまたは40A契約
といった条件では、グリーンオクトパスが有利になりやすい傾向が見られました。
- Q3関西・中国・四国エリアでは、なぜ差が出にくいのですか?
- A3
もともとの基本料金が低く、基本料金ゼロの効果が小さいためです。
これらのエリアでは、グリーンオクトパスの基本料金自体が低めの設定。その結果、
- 基本料金ゼロのメリットが出にくい
- 単価差も極端になりにくい
という構造になり、シンプルとグリーンの料金差が小さく、入れ替わりやすい傾向があります。
- Q4契約アンペアは、どのように判断に影響しますか?
- A4
契約アンペアが大きいほど、基本料金ゼロの影響が大きくなります。
契約アンペアが上がると、グリーンオクトパスでは基本料金も高くなります。
そのため、
- 30A・40A契約 → グリーンが有利になりやすい
- 50A・60A契約 → シンプルが有利になる場合がある
という傾向が生まれます。
- Q5シンプルオクトパスはずっと使い続けられるプランですか?
- A5
いいえ。シンプルオクトパスは12ヶ月限定のプランです。
シンプルオクトパスは、最大12ヶ月間のみ利用できる期間限定プラン。
期間終了後は、自動的にグリーンオクトパスへ切り替わります。
そのため、長期利用を前提に考える場合は、最初からグリーンオクトパスを選んだ方が分かりやすいケースも多いですね。
- Q6結局、どちらを選べば後悔しにくいですか?
- A6
迷った場合は、グリーンオクトパスを基準に考えるのがおすすめ。
本記事では、
- 使用量
- 契約アンペア
- エリア
によって最適解が変わることを解説してきました。
そのうえで、ふたり暮らし以上の世帯ではグリーンオクトパスが無難で後悔しにくい
という結論に至っています。
- Q7最終的には何を基準に決めればいいですか?
- A7
オクトパスエナジー公式サイトの料金シミュレーションで確認するのが最も確実です。
本記事は、
- 考え方
- 判断軸
- 傾向
を整理するためのものです。
最終的な金額は、実際の使用量や契約内容によって変わるため、公式シミュレーションで確認したうえで決めることをおすすめします。
まとめ|シンプルとグリーンの違いは「使い方」で決まる
シンプルオクトパスとグリーンオクトパスの違いは、料金の安さそのものではなく、使い方との相性にあります。
- シンプルオクトパス
- 基本料金が0円
- 使用量が少ない場合に有利になりやすい
- ただし電力量料金単価は割高な傾向
- 利用できるのは12ヶ月限定
- グリーンオクトパス
- 基本料金はかかるが単価は比較的低め
- 使用量が増えるほど有利になりやすい
- 契約期間の制限がなく、長期利用向き
ふたり暮らし以上の世帯を想定したシミュレーションでは、多くのケースでグリーンオクトパスの方が安定して有利という結果になりました。特に30A・40A契約ではその傾向が顕著です。一方、関西・中国・四国エリアでは差が小さく、どちらを選んでも大きな違いが出にくい点も特徴です。
最終的には、オクトパスエナジー公式サイトの料金シミュレーションで、自分の条件に当てはめて確認したうえで選ぶことをおすすめします。
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