「再生可能エネルギーの電気に切り替えたいけれど、どの会社を選べばいいのか分からない」
──そんな悩みをお持ちではありませんか。
料金が高くついたり、思ったほど環境に貢献できなかったりするのは避けたいところですね。
実は、同じ“再エネ100%”をうたう電力会社でも、料金体系や仕組み、ユーザーとの関わり方には大きな違いがあります。なかには、発電所との交流やキャッシュバック制度など、意外な形で参加できるサービスも。
つまり「どの電力会社が自分の生活スタイルや価値観に合うか」を知ることが、納得できる選択につながります。
この記事では、再生可能エネルギー電力会社の中でも注目すべき4社をピックアップし、それぞれの特徴・料金・メリットデメリットをわかりやすく比較。
読み進めれば、「環境への貢献」と「家計の安心」の両立を実現できる、自分にぴったりの電力会社を見つけられるはずです。
ぜひ、最後までご一読ください。
再生可能エネルギー電力会社のおすすめ4社の比較ポイント

再生可能エネルギーの電力会社を選ぶなら、下表の4社が特におすすめ。
会社・プラン | おすすめな人 | 特長 | メリット | デメリット | 料金概要 |
---|---|---|---|---|---|
オクトパスエナジー ・グリーン/シンプル | 行動で環境貢献を実感 | 再エネ実質100%、 東京ガス資本参加 | 節電参加や紹介でCB | 海外風マイページ | グリーン:三段階制単価、燃料費調整 シンプル:単一単価、基本料・燃調ゼロ |
エバーグリーン ・CO2フリープラン | 挑戦企業を応援 | 再エネ実質100%、 Grでバイオマス発電 | 大手Grの安心感 | やや割高、 参加型施策なし | 三段階制単価、電源調達調整 |
みんな電力 ・プレミア100 | 作り手との繋がり重視 | 正真正銘100%再エネ、 発電所選択可 | 電源透明性高い、 発電所交流可 | 使用量少では割高 | 単一単価、電源コスト調整 |
東京ガス ・さすてな電気 | 大手の安心感を優先 | 再エネ実質100%、 大手の信頼 | 安心感、 馴染みやすいUI | 限定的なエリア | 三段階制単価、燃料費調整 |
料金面だけでなく環境貢献の仕組みやユーザーとの関わり方に特色があり、あなたのライフスタイルや価値観に合わせた最適な選択が可能。
その理由は、料金設計が単一単価から三段階制、調整額のあり/なしなどが揃っており、使用量や家計状況に応じて有利な会社を選べるから。
地球に優しい電気を使用できる以外に環境貢献できる仕組みのある電力会社もあります。例えば、発電所との交流や紹介制度など。
詳細はこの後の本文で、各社のメリット・デメリットや料金概要などの比較ポイントを含めて具体的に解説していきます。
TGオクトパスエナジー(グリーンオクトパス/シンプルオクトパス)
特長
TGオクトパスエナジー(通称:オクトパスエナジー)は、非化石証書を活用して再エネ実質100%の電気を提供。日本のガス大手企業、東京ガスが資本参加しています(社名先頭のTGは、Tokyo Gasの略)。
他社に見られないこととして、利用者がブログやSNSなどで他者に紹介して申し込みが成立すると、利用者・申込者双方に8,000円のキャッシュバックが入る友達紹介制度があります。これにより、環境に優しい電気の普及を個人レベルで後押し可能。
また、利用者へのインセンティブを伴って節電やピークシフトを促すプログラム(行動変容プログラム)があり、積極参加することで電力の安定供給にも貢献できます。現役の利用者である筆者も、例えば「夏のハッピーアワー」などのキャンペーンに参加していました。
一方、公式サイトや加入者専用マイページのデザインは、日本の電力会社ではあまり見られない斬新な海外風デザインで、使い慣れるまでにやや時間がかかるかもしれません。
メリット
- 節電チャレンジや時間帯割引などの行動変容プログラム、紹介制度などキャッシュバックを得られる機会が多い
- 燃料費調整額ゼロのプランも選べる
- 日本の企業大手が経営参画している安心感
デメリット
- マイページや公式サイトのデザインが日本の一般的な電力会社と異なり、とっつきにくい場合がある
料金概要
- シンプルオクトパス:電力量料金単価が1段階のみで、基本料金と燃料調整額がゼロ
- グリーンオクトパス
- 基本料金や従量料金などで構成される一般的な料金体系
- 電力量料金単価は大手電力会社と同様の三段階
- 燃料の市価変動が反映される燃料費調整単価の制度を採用
おすすめな人
- 行動で環境貢献を実感したい人
オクトパスエナジーのことが気になった人は、オクトパスエナジーって、どんな会社?を参考にしてください。会社の成り立ちや信頼性などを詳しく解説しています。
エバーグリーン CO2フリープラン
特長
エバーグリーンのCO2フリープランも非化石証書を活用して再エネ実質100%を実現するプラン。
日本でいち早くグループ会社がバイオマス発電に取り組み、天候に左右されにくい特性を活かして再エネ電力の安定供給と多様化に貢献しています。加入することで、あなたは間接的にこうした取り組みを支援できます。
メリット
- バイオマス発電の発展に間接的に貢献できる
- 再エネの安定性向上に寄与
- 大手グループの一員としての供給安定性
デメリット
- 大手標準プランよりやや割高
- 行動変容プログラムのような参加型施策はなし
料金概要
- 基本料金や従量料金などで構成される一般的な料金体系
- 電力量料金単価は、大手電力会社などが採用する三段階制
- 電力の市場価格が反映される電源調達調整単価の制度を採用
おすすめな人
- チャレンジングな企業を応援したい人
エバーグリーン CO2フリープランの料金やお得に加入できるキャンペーンの詳細は、記事「エバーグリーン電気料金」を参照してください。
みんな電力 プレミア100
特長
みんな電力のプレミア100は、「実質」ではなく正真正銘の再エネ電気を供給するプラン。
利用者が自ら発電所を選んで応援できるという他にない制度があります。発電所見学ツアーを通じて、電気の作り手と直接交流したり再エネの現場を体験する機会も得られます。
メリット
- 電源の透明性が高く、作り手とのつながりを感じられる
- 発電所見学など、体験を通じて環境意識を高められる
- 正真正銘の再エネ電気を利用できる
デメリット
- 電気使用量の少ない家庭では料金を割高に感じる可能性がある
料金概要
- 基本料金や従量料金などで構成される一般的な料金体系
- 電力量料金単価は1段階のみ
- 電力や燃料の市場価格、独自の電力調達コストを反映させる電源コスト調整単価の制度を採用
おすすめな人
- 発電所や作り手とのつながりを重視したい人
みんな電力 プレミア100の料金体系や大手電力との料金比較について知りたいなら、記事「みんな電力プレミア100プランの料金を徹底解説!」を参照してください。
東京ガス さすてな電気
特長
日本最大のガス会社である東京ガスが提供する、非化石証書を活用した再エネ実質100%のプラン。大手ならではの安心感と信頼性があります。一方で、節電やピークシフトを促すイベント・キャンペーンなどは行っていません。
筆者は一時期加入していたことがあり、その頃の感想は「シンプルで余計なサービスがない」というものでした。登録したメールアドレスにサービスの売り込みや広告が配信されることはなく、加入者向けのキャッシュバック・キャンペーンなどもなかったから。この点は、TGオクトパスエナジーとは対照的です。
メリット
- 大手企業ならではの信頼感
- 日本人に馴染みあるマイページのデザイン
- 東京電力と変わらない料金水準
デメリット
- サービスエリアが東京電力エリアに限定、つまり関東+山梨県、富士川以東の静岡県
料金概要
- 基本料金や従量料金などで構成される一般的な料金体系
- 電力量料金単価は大手電力会社と同様の三段階
- 燃料の市価が反映される燃料費調整単価の制度を採用
おすすめな人
- 大手の安心感を優先したい人
さすてな電気のメリット・デメリット、料金について詳しい解説は「料金とメリット/デメリット:さすてな電気を選ぶ前に知っておきたい」を参照してください。
再生可能エネルギー電力会社の検討でよくある疑問や不安と対策

「再エネ実質100%って、本当に再生可能エネルギーの電気なの?」
「もし契約した電力会社が倒産や撤退したら、急に電気が止まってしまうんじゃないの?」
こうした疑問や不安は、再生可能エネルギーの電力会社を検討する多くの方が一度は抱くもの。せっかく環境に配慮した選択をしても、仕組みが分かりにくかったり、リスクの存在を知らなかったりすると、安心して切り替える決断ができませんよね。
ここでは、特に誤解されやすい 「再エネ実質100%の意味」 と、いざという時に役立つ 「電力会社の倒産や撤退リスクへの備え」 について解説。これらを理解することで、不安をクリアにしながら、自分に合った電力会社をより安心して選べるようになります。
再生可能エネルギー「実質100%」とは?
“再生可能エネルギー実質100%” とは、電気そのものが再エネ由来という意味ではありません。電力会社が 非化石証書 を購入し、その電気に“環境価値”を付与することで、「実質的に再エネ100%と見なされる」というもの。
日本の電力市場では、発電方法に関係なく、発電された電気はすべて混ざった状態で家庭に届けられます。そのため、たとえクリーンな再エネ由来の電気を使いたくても、ユーザーが物理的に選ぶことは不可能。それを可能にする仕組みが「非化石証書」です。
非化石証書は、再エネ由来の電気が持つ「CO2を排出しない環境価値」を切り離し、売買できるようにしたもの。電力会社がこの証書を購入し、通常の電気と組み合わせて提供することで、実質的に再エネ100%であると見なすことが許されています。

例えば、オクトパスエナジー グリーンオクトパスの電気料金メニュー定義書には「非化石証書を 100%利用し、実質的に再生可能エネルギー100%かつ二酸化炭素排出係数(調整後排出係数)をゼロとする電気料金メニュー」と書かれています。
このように「再エネ実質100%」の電気は、電気そのものが再エネ由来という意味ではない点に注意が必要。この仕組みを理解したうえでプランを選ぶと、より納得感を持って契約できるようになりますね。
電力会社の倒産や撤退リスクに対する対策
再エネの電力会社には、確かに倒産や事業撤退のリスクがあります。実際に、2024年3月時点で「撤退」「倒産・廃業」した新電力会社は累計で119社の上り、2021年4月に登録のあった706社の2割弱を占めるとの調査結果も。
ただし、少しだけポイントを押さえておけば、過度の心配は必要はなし。
それらポイントとは次のもの。
- 電力会社の経営安定性の事前確認
- 電力会社の解除予告義務
- 最終保証供給制度
契約前に電力会社の経営安定性を確認する
電力会社の経営安定性を契約前に確認しておくべきです。
必ずしも安定性が高くないといけないのではないですが、確認し納得した上で契約することが重要。
安定性の確認といっても、大手グループの傘下にある企業なのか、複数年にわたる黒字経営の実績があるか、電力事業以外に大きな事業の柱があるのかなどをチェックするだけでも良いですね。
経営安定性が高ければ安心です。一方、それほど高くない会社と契約する場合は、いざという時のために、この後の項目をしっかりと理解しておくことが重要。
電力会社の解除予告義務
たとえ倒産や事業撤退があっても、突然、電力供給を停止されることはないのは知っておくべき。
経済産業省の「電力の小売営業に関する指針」に基づいて、電力会社には約15日前までの供給解除の予告義務があります。さらに言うと「15日前まで」というのは最低限の義務であり、実施にはもっと早く告知されることが普通。
例えば、2022年2月に事業撤退したグリーナでんきに加入していた筆者には、約5週間前にその旨の連絡を受けていました。さらに、連絡時期が早かったのに加えて、この時はその契約をそのまま引き継ぐ会社が準備されていたので、なおさら不安や混乱はありませんでした。

筆者の場合と異なり、契約を引き継ぐ電力会社が決まっていない場合は、次の会社を探す期間的余裕を持つため連絡は早ければ早いほど助かりますね。
最終保障供給制度
さらには「最終保証供給制度」というセーフティーネットがあることも頭に入れておくべきです。
最終保障供給制度とは、万が一、次に契約できる電力会社が見つからなくても、地域を管轄する大手送配電事業者(東京電力パワーグリッドや中部電力パワーグリッド、関西電力送配電など)が一定期間供給を続けてくれる制度。
最終保障供給制度での電気代は割高ですが、万が一のときでも電気の供給が止まらないことを知っていれば安心できます。
再生可能エネルギー電力会社のおすすめ4社の比較ポイントのまとめ
再生可能エネルギーの電力会社を選ぶ際は、料金だけでなく「環境への関わり方」「企業の安定性」「安心できる仕組み」に目を向けることが大切。
本記事で紹介した4社は、それぞれ料金体系や再エネの扱い方、参加型の仕組みなどに特色があり、ライフスタイルや価値観によって最適な選択肢は異なります。
「再エネ実質100%」の正しい意味や、倒産・撤退リスクに備える制度を理解しておくことで、不安を減らし納得して選べるようにもなりますね。
自分に合った会社を見つけて、安心と環境貢献の両立を実現していきましょう。最後に、各電力会社の詳細を解説した記事へのリンクをまとめておきます。
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